株式会社 雅染匠

代表者 中西雅明
〒604-8263
京都市中京区東堀川姉小路上ル
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「葵染め」
 日本では古来より、草木をつかった染色が行われてきました。万葉の時代、それは時には呪術的、信仰上のものでした。時代が室町を迎えたころ、街に染め物屋が登場、徐々に一般民衆に浸透していきました。そしていまなお、草木染めは、自然の持つやさしさや微妙な色合いで、私たちをひきつけてやみません。
 
 

 蕎麦の実(葵)による新しい色との出会いは、長く日本人に親しまれた植物の隠れた一面を知ることでもあり、心地よい驚きに満ちたものでした。
 万葉集の歌にも出てくるように、草木染めでは媒染剤によって色に変化が生じます。蕎麦の色素に含まれるタンニンも、媒染剤ごとに異なる化学変化を起こし、従来にない発色をもたらしました。その深みのある色合いが醸しだす「寂」の世界は、年を重ねるごとにあざやかさをましていきます。